俺は初純と1メートルほど、間を開けて座った。 「宮下…、いるけど」 「…うん」 あれ? 初純はあまり気分が上がった様子ではない。 「あのさ…」 「ん?」 初純はゆっくりと俺と目を合わせた。 …ぅ…わ…っ …綺麗……。 「恭平?」 こんな初純は見たことがなかった。 月明かりに照らされて、いつもの子どもっぽい雰囲気は微塵も感じさせないほど、綺麗だったから。