「あたし、美和先輩の気持ち……わかります」

美緒ちゃんは飲んでいたシェイクを、そっとテーブルの上に置いた。

「と言っても、あたしの場合は友達関係なんですけど」

えへへと笑いながら、彼女は視線をカウンターにいるあきおちゃんへ向けていく。


「1年のとき、あたしと弥生はいつもふたりで……間に誰かが入ることなんてなかったんですよ。

でも、2年になって……クラスも離れ、弥生の隣にはいつもあきおがいて……」


そういえば、クラス委員をしてた弥生ちゃんは、ずっと転校してきたあきおちゃんの世話をしてたんだっけ。

「すねるあたしに弥生はいつも言ってた。美緒とあたしは親友だよ、って。……でも気に入らないんですよね。なら仲良くしないでよ、って考えちゃう」