ただ それだけだった。



薄れゆく意識の中で...


「...早くして、お願い、早く...あたしを見付けて」
悲痛な叫びが、聞こえた気がした...


そこまでで限界だった。
彼はブラックアウトしてしまった。

重要な 言葉を聞く前に。



「あたし...記憶が、無いの、力が無いの...。」