「なんだよ〜」

佐久は、ちぇっと舌打ちしてる。

あれ?

いつも、ケンカになるのに……。

「ねぇ…」

真っ赤な顔で私に話しかけてきたのは、百合。

「何?」

百合が小声で、

「私…健くんが好きになっちゃったみたい…」

「えぇ!?」

私は思わず大声を出してしまった。

私と好きな人が同じ?

一瞬、そんなことが思い浮かんだけど…

自然と、“嫉妬”の気持ちは沸かなかった。

でも……