「うげ〜毒でも入ってんじゃねーか?」
始めにそう言ったのは、佐久。
「毒なんてないよ!食べるよ!!」
「じゃあ、『いっせーのーせ』で食べるぞ」
と、健。
「いっせーのーせ!」
カラッと、口の中で歯に当たる音がする。
ふわっと、甘い香りが口の中に広がる。
と、同時に甘酸っぱい味がした。
意外と……
「美味しい」
6人同時に言った。
「これ何処で買ったんだ?」
佐久の声を聞いたとたん……
ドキン
急に胸が高鳴った。
あれ?
私…
どうしたんだろ?
まさか……
違う!
私の中で浮かんでくる“まさか”の気持ちを掻き消すように、
「知らないよ!自分で考えれば?」
と、佐久に憎まれ口。