そんなある日

私は先生に呼び出された。

今から美緒とお弁当を食べようとしていたのに。
何も知らない美緒は口パクで私に
「頑張れ」って言った。

ごめんね。
美緒、私頑張れないよ。
ごめんね?

私の決心を知らないで応援してくれてる美緒に心の中で謝った。

そして、先生についていく。

何で?
何の用?
何のために?

だまって先生の後ろについていくけれど
私の頭の中はクエスチョンマークでいっぱい。

先生は理科室の前で止まった。

下を向いて歩いていた私にそんな事が分かるはずもなく
私は先生にぶつかってころでしまった。

恥ずかしくてきっと顔は真っ赤。

「吉田?大丈夫か?」

先生の声に答えることが出来ない。

先生への『好き』と話しかけることの出来ない苦しみで
胸がいっぱいになって
気付くと私は泣いていた

どうして涙なんて出るの?
先生に泣き顔なんて見せたくないのに。