私たちは急いでお母さんの居る病室に向かう。

お母さんはもう、起きていて・・・
すごく元気そうだった。

あれ?どういう事?お母さん大変なんじゃ・・・

病院からかかってきた電話は内容を話す事もなく切れてしまった事を思い出す。

なのに、私は勝手にお母さんが大変なんだと思って先生に電話をした。
先生は私のために学校を休んでくれたのに・・・
私の胸は先生への申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

ごめんね。先生

「明ー。どうしたの?こんな時間に。あら、田中先生もどうなさったんですか?」

何も知らないお母さんは笑いながら私たちに話しかける。

先生は

「明さんがお母さんの容態が悪化したのだと勘違いしまして・・・1人だといろいろと不安だと思ったので付き添わせていただきました。」

先生はいかにも先生って感じの口調でお母さんに説明する。
まぁ、先生なんだけど。

「まぁ、うちの娘の早とちりで!すいません。」

お母さんと先生は気が合うらしく2人で仲良く話している。

私はお母さんが元気になった安心で
その場に座り込んでしまった。