ピンポーン

急いで玄関のドアを開ける。

「今すぐ病院行くぞ。早く車ん乗れ!」

先生は私の手を引っ張って車に乗せる。
先生と手をつなげたのが嬉しくて顔がニヤける。

お母さんが大変かもしれないのに・・・
先生に会えてドキドキしている私。
神様こんな私を許してください。

先生は真剣な目で前を見ながら
病院に向かう。

時々、「大丈夫だよ。」っていいながら頭をなでてくれた。
そっと優しく頭をなでてくれる手。
その手が大好き。

あっという間に病院に着いた私は
あることに気づいた。

「先生、学校は?」

「熱あるってことにして休んだ。」

「え?そんなことして大丈夫なの?」

「だって、お前が困ってるんだからしょうがないだろ。」

先生は私のために学校を休んでくれたんだ。
先生、ありがと。

先生は私のヒーローだよ。

私がこまっているといつも助けてくれる正義の味方。

本人には言わないけどね。

だって、また笑われるもん。