プルルルル

家の電話の音で起きる。

時計を見るとまだ5時30分だった。

こんな早い時間に電話がかかってくるなんて・・・
不思議に思いながらも電話に出た。

「もしもし」

「もしもし、中央病院のものですが・・・」

受話器からの声を合図に
心の片隅にあった不安が一気に私を襲った。

頭の中では最悪の光景が浮かぶ。
震えがとまらない。

受話器は私の手のひらからころげおちた。

ツーツーッー...

床にぶつかった衝撃で電話が切れた。

脱力して床に座り込んでしまった。
力が入らなくてなかなか立ち上がる事が出来ない。

助けて-

私は先生に電話を掛けた。

もしかしたらまだ起きていないかもしれない。
迷惑がられるかもしれない。

でも、今頼れるのは先生-

あなたしか居ないから。