ふとした瞬間に目が合う

恥ずかしくてすぐ逸らしちゃう私を見て
先生はまた笑う。

「・・・い、おーい、よーしーだー?」

「へっ?」

「家着いたぞ?」

「あっ、え?私寝てた?」

「そりゃあ、もう爆睡してたぞー。おっきな口空けてな」

「えー。最悪・・・。」

「嘘だよ。嘘。でも、寝言で『先生、大好きー』って言ってたぞ?」

先生はニヤけながら私に言う。

まぢ?
先生、それまぢで言ってるの?
どうしよう。

「何本気にしてんだよ。嘘だぞ!」

「本当に?」

「ああ。何、嘘じゃないほうが良かった?」

あれ、先生ってこんな人だったっけ?
初めて見る先生にビックリ。

私の記憶に新しい先生が付け足される

「先生ってこんな人だったの?」

「ああ?お前だけ特別。みんなには内緒な。」

私だけ?2人だけの内緒?
先生。それ本当ですか?

「やったー!」

思わず叫んでしまった私。

「お前って本当に見てて飽きないよな。早く帰れよ。親御さんによろしく頼む。また、明日学校でな!」

車から降りて笑顔で手を振った。