目を覚ますと

真っ白な天井が見えた

ここはどこ?

記憶を辿ってみる

先生の手を振り払った私は
そのままそこで倒れてしまったらしい

薬っぽい臭い
ピンクのカーテン

すぐに保健室だと分かった。

先生が保健室まで運んでくてたのかな?
私はあんなにヒドイ事をしたのに・・・

そんな事を考えていると

ガラガラ―

誰かが保健室に入ってきた

「吉田の具合、どうですか?」

顔を見なくても分かる
私の大好きな先生の声

少し低くて
でも優しくて
よく通る声

あんな事したのに
『ほっといて』って言っちゃったのに先生は心配してくれるの?

先生
本当にごめんなさい

「まだ、寝ていますが。大丈夫ですよ。たぶん寝不足だと思います。」

保健室の先生の声

いつもより甘ったるい声

この人もきっと先生のことが好きなんだ

コツコツ―

先生がベットに近づいてくる

先生に合わせる顔なんてなくて
私は急いでシーツをかぶって寝たふりをした

「田中先生。私、もう帰りますね。吉田さんの事よろしくお願いします。」

「分かりました」

え?
ちょっと待ってよ。
先生と2人きり?
気まずすぎる・・・

私は逃げ出したかった