「ごめんなさい」

先生は悪くないよ
理由は言えないから
謝る事しかできなくてごめんね

「・・・吉田?泣いてるの?」

「泣いてなんか・・・っ!」

泣くつもりなんてなかったのに
何で涙が出てくるの?

気付いたら私は走り出していた

「吉田っ!」

先生が追いかけてくる

お願いだから先生
私をほっといて―

先生は体育の先生にも負けないぐらい走るのが速い

先生から逃げようとした私がバカだった。
逃げ切れるはずがなかった

「待てって」

先生に腕を捕まれた

でも、どうしたらいいのか分からなくて
先生にヒドイ事をしてた自分が嫌で

「はなしてっ」

私は先生の手を振り払った

私の目をみて悲しそうな顔の先生

ごめんなさい
私はまた先生を傷つけた

あきれたでしょ?
疲れたでしょ?
先生、私の事嫌いになったでしょ?

次第に視界がぼやけっていった