あたしは思わず瞬きも忘れて、ソラさんを凝視してしまった。

でも……

「……っ///」

あたしはすぐにソラさんから視線をずらす。

楽しそうな笑顔のソラさんと目が合っちゃったから……。

あたしが視線を外し、顔を俯かせても変わらずソラさんから視線を感じる。

視界の端に少しだけフォークが見えている。

「あ、の……自分で」

沈黙に耐えきれず、あたしがそう切り出しても、

「ダメだよ」

ソラさんは断ると、あたしの口唇に触れるくらいまでフォークを近付けた。

甘いケーキの香りが鼻にかかる。

食べさせてもらうのは恥ずかしいけど……やっぱりソラさんが作ったケーキを食べてみたい。

チラリとソラさんを見やり、しばらくの思案の後……




あたしは瞳を閉じて、小さく口を開いた。