「えっ///……今なんて?」

聞き間違い……かな?

「ラビが、食べさせて?」

当然のように妖しい笑顔で微笑むソラさんに、顔が熱くなる。

「食べさせてくれたら、"イイコト"してあげるよ?」

いいこと?なんだろ??

気になるけどっ……。



「蒼空の"イイコト"はあやしいなぁ〜」



さっきまで那智くん達と言い争っていた湊先輩が、変わらない笑顔で呟いた。

あやしい……?

あやしいって……、どーゆう意味の??

「後でも、ちゃんと"イイコト"してあげるよ?」

さっきまでと変わらない格好をしたソラさんは、反抗するように呟きかけた。

「そーゆう意味じゃないんだけどなぁ。まぁいいや」

諦めたように言うと、湊先輩は自分で作ったご飯を食べ始めた。

「やっぱり湊先輩、料理うめぇな」

「まぁ、有名シェフの息子なんですから当然ですね。今はこんなですが」

「こんなとかゆーなよ〜。時雨は一言多いよ〜?」

「はぁ、うるさいな」

今日一日、相変わらずの湊先輩達にため息をつくと、ソラさんは立ち上がった。

「ソラさん?」

不思議に思い見上げたあたしに、ソラさんは微笑みかけた。



「僕がはじめに"イイコト"してあげる」



「っ///」

今のソラさん、なんか…………。