さっきから立ったままだったから、自分の部屋なのに何処に座ればいいのか分かんないなぁ。

ひとつの長いソファーには、那智くんが寝転がっている。

もうひとつのソファーには、ソラさんが座っていて……、半分空いてるけど座りにくいなぁ。

「何してるの?座りなよ」

しばらく困って座れずにいると、ソラさんと目かあった。

ソラさんはたったままのあたしを不思議そうに見ると、呟いた。

「あ、のっ……」

困って戸惑ってしまう。

「隣がいやなら……、」

困っているあたしを見て、ソラさんは意地悪く口の端を上げた。



「ここに座る?」



そう言ってソラさんは自分の膝を指差した。

「っ///普通に座りますっ」

「んじゃ、どうぞ?」

焦るあたしを目を細めてクスリと笑うと、少し端につめてくれた。

あたしはそこにチョコンと座る。



――――ポスッ



「うひゃぁ///」

前だけを見て固まっていると、肩に突然重みを感じて、跳ね上がる。

肩の方を見ると、ソラさんの頭がもたれかかっていた。

ソラさんは目を閉じたまま、ゆっくり呟いた。

「眠いから寝る」

そう言ってしばらくすると、隣から規則正しい寝息が聞こえてくるようになった。