重い沈黙の中、家にもう少しだという角を曲がった時……、


あたしが住んでいるマンションの前、黒い車とスーツを着た男が数人いるのが見えた。



「っ!!な、んで……」



あたしは思わず立ち止まった。

あたしが突然止まったせいで、後ろを歩いていた那智くんが驚いた様な声を上げた。

「うわっ!!どうした?來美」

「……っ」

あたしは答えることができないまま、男たちを見ていた。