「どこかあいてる席は…」



先生がそう言うと、元気良く手を挙げた子がいた。




「俺の隣あいてます!」




「じゃあ、そこに座って。」



先生に言われるがまま、その席に座った。






すると





「俺、春川悠真(ハルカワユウマ)!ヨロシクな!」






…、正直スゴくビックリした。



今まで、こんな風に喋りかけてくれた子は、あまりいなかったからだ。





だけど、もう友達はつくらないと決めたから、目をそらしテキトーに返事した。





「…よろしく。」









「…名前は?」




「へ?」





「オマエの名前!」

!!?




「そ…、添澤千代梨(ソエサワチヨリ)…」




(名前を聞くのにそんな怒鳴らんくても…)


すると、



「ヨロシクな!千代梨!」


と、握手をしてきた。