結局下駄箱のところで手を放されたあたし。



でも靴をまだ履き替えていないあたしを無視して翔はさきさきいってしまう。




「待って!!」


といっても後ろを振り向こうとしない翔をあたしは必死に追いかけた。


なんなのよ、もう!!



ってゆーかそんな機嫌悪くしなくたっていいのに。




再び怒りと悔しさがこみ上げてきたあたしは翔を追い抜かして翔の前に立つ。




翔はたちどまり、


「邪魔」


とつぶやく。



 
涙がこみあげてきたあたしはそれを必死にこらえ、俯いた。


「もう・・・なんなのよ。


なんで・・・・

なんでそんな機嫌悪いのよ・・」



こらえていたはずの涙が一気に溢れ出す。



あたしって・・・


ホント弱い。



ホント・・・



ダメだなあたし。