「そうだな。彼氏なんて言ったら今すぐ別れさせていたところだったよ。」


「そんなわけありませんよ。」



別れさせていた?

俺は海咲の彼氏…


彼氏と言っていたら別れるところだったのか!?


「お前さん、海咲には手を出すんじゃないぞ?

あの子にはな、婚約者がちゃんといるんだ。


可愛いのは分かるが、くれぐれも頼むぞ?

ハッハッハッハッハッ!!」



婚…約者…??



「さ、さぁ、お部屋に行って休まれたらどうですか?啓様、美代(ミヨ)様。」


「そうだな。行こう、美代。」



「さ、聖様。聖様もお休みになってください!」


「は、ハイ…。」


俺は唖然としていた


海咲は俺が望んでも
結婚することはできない…



おそらくそういう事だ――