「おはよう、なのか!!」

ポンっと肩をたたきながら
絵里奈が声をかけてきた。

「おはよっ」

絵里奈と友達になったのは
今の職場
「アニー」で働きだしてからだった。

アニーは小さな雑貨屋さんで
ほぼ毎日、絵里奈と一緒に働いている。



「やっと最近あったかくなってきたよね~」
そう言いながら絵里奈はマフラーを外した。

「そうだね。なんか今年は凄い寒かった気がしたよ。」

軽い雑談をしながら
私たちは開店準備を進めていた


季節は3月。

雪も少しずつとけだして
春がすぐそこまで訪れていた。