パタン−−
「……はぁぁぁ…」
なんかやたら疲れた……
家まで送ると言ってきかないコータ君をなんとか説き伏せて、一人で帰ってきたのはいいんだけど。
さっきから動悸・息切れ・顔の火照り・震えが半端ない私。
まるでそう……更年期障害みたいな?
…………って、
いやいやいや、さすがにそれは早過ぎるでしょ。
となると、残る理由は……
〜♪〜〜♪〜♪
ビクッ−−
不意打ちの着メロほど驚くものはない。
さらに激しくなる動悸を堪えつつ、肩にかけたままのバッグからケータイを取り出すと、表示されてるのは今一番私が話したい相手の名前だった。
いや違う、追求だ。
ピッ−−
「ちょっとアンタねぇ」
『いきなりうざっ…』
そう言って電話の向こうで顔をしかめているであろう香奈に、私はありったけの憎しみを込めて叫んだ。
「なんで私を置いて帰ったりしたのよっ!!」
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