「心結先輩 こんにちはっ」


瑞希ちゃんがニッコリとあたしに頭を下げる。

さすが 可愛い


「あ……」


翼の手に握られたチョコらしき物を見る。


瑞希ちゃんから……だよね?



「義理ですよ」

「へ?」

「心配しないでくださいね♪」



見透かされた感のある瑞希ちゃんの言葉

恥ずかしい………



「じゃあ あたしはこれで」


終始 笑顔の瑞希ちゃんがその場を後にした。


「ばいばい 翼」

「………。」



なんか翼の様子がおかしいような気がするのはあたしだけ?


「翼……」


名前を呼ぶ。


「大丈夫?」

「心結先輩」

「………えっ」



突然 あたしに抱きついてきた。


「ちょ……翼」



公衆の面前なんすけど!!

みんな見てるし……


手に持っていたチョコレートが床に落ちる。



「どうかしたの?」

「先輩………」


バタバタしてるとようやく身体を離してくれた。





「別れよ 先輩」

「………え?」



目の前が真っ白になる。


何 言ってるの?





「結城 お前……何言ってんねん!!」

「武宮は黙れよ」

「………正気か?」

「うん」