「あーあー」

「……。」

ダメだ

もうダメだ。

「あーあーあー」

「結城ぃ……」


思い出す度だめだ

まじ思いきり発狂したい。

モヤモヤする

自分のふがいなさにイライラする。


あーあーあー




「翼、彼女さんと何かあったの?」


謎な行動をしてる俺の隣に郁哉が座る。


「何もなかってん」

「あーあー」

「やめい!!」


ついに叩かれた。


「どうせ俺はヘタレだよ。いつまでたってもヘタレだよーだ」


ふてくされてみる



「何よ。あたしにはあんなに簡単に手出せちゃったのにさっ」


「え?」



「郁哉、はい。前言ってたDVDね」


顔を上げると瑞希と目があう。


「………。」


かける言葉が見つからない。


「次ね体育なの。じゃあばいばーい」


ニコニコしながらその場を後にする瑞希


「翼、傷つけたね」

「バカやなー」

「………。」

「ヤルだけして純情ぶったね」

「ヘタレぶっとるな」


「………あーあーあー」



なんとでも言ってください。


「そういえば郁哉、瑞希と最近よく一緒にいるよね」

「うん」

「瑞希を頼んだ」




最低な俺。