「用事があるみたいで走って行ったんだもん」


「も〜仕方ないなぁ…次会ったら絶対、連絡先聞く?」


「うん…頑張る…」


「じゃあ、また王子様探し、付き合ってあげる。ケーキセットおごってね」



携帯越しに結衣が励ましてくれる


私はゆっくり歩いて歩道橋を下りた


その時、少し前を花束を持った男性が歩いているのが目に入る


あれ?


日向さん?


大きな花束を抱えて歩いていた


「ゆ、結衣!日向さんが前、歩いてる!デッカイ花束持ってるよ〜」