「姫…」


「私だって、日向さんと一緒にいたい。イタリア行かないでもらいたいよ?だから忘れようとしたの…でも…ムリだった…」


日向さんは私の両肩を掴んで私の体を自分の方に向けた


「同じ気持ちなら、イタリアの契約なんて…どうでもいい…姫といたい…」


「日向さん…ありがとう…でも…イタリア行って?1度受けた仕事はちゃんとこなさなきゃね」


私はかなりムリして笑った


暗さに目が慣れた頃だから、苦笑いがバレバレだろうけど…


「イタリア…どのくらい行ってるかわからないよ?」


「うん…」


「遠いからしょっちゅう帰ってこれないし…電話も出来ないよ?」


「うん…大丈夫…」