部屋のチャイムが鳴り、ルームサービスが来たことを知らせる


「ちょっと行ってくるね」


日向さんは私の頭をポンポンとして、ドアに向かった


日向さんがカチャカチャとトレーに乗った夜食をテーブルに置く


グラタン、サンドイッチ、ゼリーがそれぞれ2つずつ


「姫、好きなのから食べて」


「うん…日向さん…ごめん…トイレ行きたい」


私はトイレに行き、泣いた顔を洗った


フゥ…


小さな溜め息をついて、洗面所を出る


美味しそうなグラタンの匂いがした