「姫〜メールとかないの?」


「ん…実は一通あったの…」


土曜日の夕方、1人で部屋にいた時、メールを受信した


日向さんからだとわかり、開かずに消そうとしたけど…


『会いたい』


たったひとこと…


そう書かれていた


「え?王子様からメールあったの?何て?もしかして…イタリアへの出発日とか書かれてた?」


「ううん…会いたいって…それだけ」


「姫!携帯貸して!私が連絡してムリにでも会わせるから」


結衣がいきなり立ち上がって私のポケットから携帯を出そうとする


「ちょっと、やめてよ!結衣!もういいんだってば!」


私は必死にポケットを押さえて抵抗した