あまりうろうろして、変質者扱いされても困るし…


俺は姫といつも歩く道を歩いてホテルに戻ることにした


喫茶店の前を通る


姫のバイトは平日だけ


今はいないんだよな…


いないとわかっているのに、もしかしたらと喫茶店のドアを開けた


「いらっしゃいませ」


いつもの女性が接客する


コーヒーを頼み、運ばれて来た時、俺は女性に姫の事を聞いた


俺に残された手段はこれしか残っていない


「あ、あの…姫野さんの事で聞きたいことがあるんですが…」


「え?姫野さんのことって…」


「あの…連絡しても繋がらなくて…良かったら連絡先、教えてもらえませんか?」


「えと…姫野さん…しばらくバイトお休みするそうで…私が勝手に連絡先をお教えするワケには…すみません」