「姫〜アンタって…」


「いいの!これで!日向さん、イタリア行かないって言うし、こうするしか…さ…」


私は大学のサロンでカフェオレを飲みながら、結衣にこの前の話をした


「両想いなのに、何だか切ないね〜大丈夫?」


「大丈夫だよ〜あの日、帰っていっぱい泣いたし…」


ホントは全然、大丈夫じゃないけど、結衣に心配かけたくなくて、ムリに笑い嘘をついた


「それから連絡ないの?」


「ん〜あるけど…着信拒否してるから、不在着信の表示だけ残ってる」


「姫〜ちゃんと話して納得した方が良くない?これじゃ、王子様、可哀想だよ〜」


同情なのか、何なのか、結衣の目に涙が溜まる


「結衣…」