私が顔を上げると、日向さんはベンチの背もたれに背中を当てて、右腕を背もたれの上に伸ばした


私がもたれたら、肩を抱くような位置になる


「俺が姫から離れることが出来るか…って」


「日向さん?何言って…」


「ハハ…やっぱりムリだったよ。次の日も、その次の日も、姫に会いたくて会いたくて仕方なかった」


日向さんはそう言うと、右腕を私の肩に置き、抱き寄せた


このまま日向さんに身を任せたい


でも…