私の掛け声と共に、ヘラがお好み焼きを宙に浮かせ、クルリと回転して、綺麗に鉄板に着地


「姫、上手い!」


「ヤッター!」


「じゃ、俺のもして?」


日向さんが頬杖をついて私を見る


「え?日向さん、自分のは自分でやってみて。楽しいよ」


「姫が作ったのが食べたい」


キュン…


日向さん、ダメだよぉ…


そんなこと言われたら、私、諦められなくなる


「姫、俺の焦げちゃう」


「あっ、うん…」


私はさっきよりも緊張して、お好み焼きをひっくり返した


「良かった、イイ色」


「上手いじゃん」