「やっぱり気付かなかったんだ」


「出来上がってたって…じゃ、どうしてあんな嘘ついたの?」


「ん?」


「結婚式まで…来れないって…」


「とりあえず、ご飯食べてからね」


日向さんは、赤いレンガ模様をしたビルの中に私を誘った


入ってすぐ右側の壁に、いくつかのテナントの案内板が設置されている


「姫は何がいい?」


「日向さんは?」


私は案内板をザッと見た


「俺は〜お好み焼き!」


「いいよ!私もお好み焼き好きだから!」