神谷さんは不思議そうに私を見た


「好きって言ったら、普通、付き合ってって言うよ?あの彼、何か事情アリとか?」


「じ、事情?」


「既婚者で、不倫とか…」


「それはないですよ〜」


少し苦笑いしながらそう言った


「じゃ、彼の住所とか聞いた?独り暮らしなら、部屋、教えたりするよ?」


「それは…そうですね…」


私は神谷さんの言葉を心の中で否定した


だってスイート暮らしなんだもん


仕事でイタリアに行くから…


「そういえば私の友達にいたな〜会うのはラブホばっかで家もドコにあるかワカンナイっていう子。結局、彼氏から転勤って言われて、別れちゃったけど」