「電話…ないの?」


「うん…土曜日は友達の結婚式だし、その後はイタリア…もう…会うことないかも…」


「もう!追いかけて来た時、どうして戻らなかったのよ〜」


「だって…あれ以上一緒にいたら、イタリア行くの引き止めちゃいそうで…」


私は少しずつ、戻らなかったことを後悔し始めていた


「姫〜王子様に気持ち、伝えてみなよ。もしかしたらすぐにイタリアから帰ってくるかもしれないし」


「うん…でも…」


「でもじゃない!王子様とこのままになっていいの?色々考えるのはわかるけど、自分の気持ちを伝えるのって大事だよ?」


結衣に背中を押され、私は金曜日の夜、バイトが終わって電話をしようと決めた