これ以上、日向さんといたら、イタリア行くの、引き止めてしまう


ホテルを出た私を暖かい太陽が迎えた


昨日は雨だったのに、今日は良い天気なんだ


私は喫茶店を覗いてから、少し遠回りして帰ることにした


きっと今頃、着替えて支度してるんだろうな…


喫茶店へ行く道に花屋がある


お姉さん、気付かないだろうし、私はスタスタと前を歩いた


歩道橋を上り、真ん中辺りを歩いていた時、後ろから私を呼ぶ声が聞こえる


「姫!」


振り向くと、日向さんが息を切らして私の腕を掴んだ