「赤いチューリップの花言葉…知ってる?」


「知らない…」


日向さんは私の肩を抱いた状態で、髪の毛を指に絡めている


「チューリップの花言葉はね…思いやり、恋の宣言、博愛。チューリップは色によって花言葉が違うんだ

赤いチューリップの花言葉はね
──…愛の告白」


「え…それって…」


花言葉通りの花束とか?


「あの日、喫茶店を出て、すぐに姉貴の花屋であの花束を作ったんだ。だから少し遅れた」


「そ、そうなんだ…」


「このホテルのレストランで食事を済ませた後、どれだけこの部屋に誘おうとしたか…」


「あ、ありがと」


私は急に恥ずかしくなって両手をモジモジさせていた