日向さんは鉛筆を置いて、私の隣に座った


「まぁ…自分の行動で変わることはあるだろうね…

俺だって、イヤがる姫を助けなかったり、喫茶店に誘わなかったら…」


「イヤ!そんなの!」


思わず叫んでしまう


「実際、助けたからこうして隣にいるワケで…

でも、未来のことなんて考えながら行動出来るハズないし、怖がらずに、姫が思うように行動したらいいんだよ」


日向さんが肩を抱き寄せる


「あのね、私も…日向さん…一目惚れみたいなものだった。男性の誘いに乗ったのも喫茶店が初めてだったし…デートも…その…キ、キスも…」


私、どさくさに紛れて何言ってんだか


きっと真っ赤に違いない


「そっか…じゃ、俺の初めて、教えてあげようか?」