日向さんがコップを置いて私の方に歩いてくる


「姫…ムリしなくていいよ」


優しく頭を撫でてくれる


「ムリなんか…」


「じゃ、何で泣いてんの?」


日向さんが私の頬を伝う涙を親指で拭った


「ごめんなさい…私…嫌われたくなくて…」


「嫌ったりしないよ。恐がらせちゃった俺が悪いな…ごめん」


少し笑いながら私を引き寄せた


「ひ、日向さん…」


「姫はもう寝な?俺はソファーでいいから」


「え?風邪引いちゃうよ?」


「大丈夫!イラスト描いたりするから」


「じゃ、私も手伝う!」


少しでも、日向さんと一緒にいたかった


「じゃ、早速、コーヒー頼んでいい?」


「うん!」