今、私達の目に移っているのは、花束を持って歩いている男性


彼女に渡すのかな?あの花束


車が信号で止まる


私はそのまま、その男性を目で追っていた


「日向さん!アレ、彼女だよ!花束、渡してる!」


「マジ?ドコ?」


日向さんが助手席の方に体を寄せた


顔がすぐ隣にある


「あ、あそこ…」


私は指を差して教えた


「あ、ホントだ〜いいなぁ〜花束、あげる相手がいるって…」


日向さんはそう言うと、体を元に戻した