日向さんが私のスプーンでプリンを口に入れる


「姫、プリン、手作りっぽい!プッチンってするのとは違うよ」


「そう…いただきます…」


私はゆっくりプリンを口に入れた


間接キスだなんて喜ぶ余裕はない


甘い柔らかいプリンは、今の私には辛さを倍増させてしまう道具にしか見えない


「日向さん…いなくなるの?」


「ん?いなくなるって?」


「イタリア、帰っちゃったら…寂し…い…」


涙を堪えて、気持ちを伝えた


「そうだね…こんなに仲良くなったもんね…俺も寂しいよ」