「あ〜いや…姫はまだバイトするの?」


「うん…するつもりだよ?」


日向さんを見付ける為に始めたバイトだから、本当は辞めてもいいんだけど、居心地良いし、楽しいし


「そっか…」


「どうかしたの?」


「ん?いや…ウェルカムボードが落ち着いたら…また店、行くから」


「うん…」


この時の私には、日向さんが、私にお店で待っててと言っている気がした


結局、日向さんの口からはっきりとした言葉は聞けず、映画の誘いは曖昧なままで、日向さんの運転する車は私のアパートに向かった