日向さんは歩きながら、バックからノートを出し、スミレのイラストを書いたページをゆっくりと破った



「ハイ、どうぞ…スミレ」


「あ、ありがとうございます。大切にします!」


「ササッと描いたラクガキみたいなもんだから」


「それでも嬉しいです!大切にします!」


私はスミレの花を折らないように気を付けながら折りたたみ、バックに入れた


「スミレの花なら今度きちんと描いてあげるよ」


キュン…


どうしてこんなに優しいんだろう


その辺にいる、私の知ってる男性とは月とスッポン