日向さんは店員さんを手で呼び、コーヒーをおかわりした


「2回目、私と会った日…走って行った後に…」


「そうだった?俺、良く花束持ってるからね」


日向さんは軽く笑いながら、おかわりしたコーヒーに口を付けた


良く花束持ってる?


何で?


「あっ!やっぱりイラストを描く為ですか?」


「違うよ?花束は普通、誰かに渡すでしょ?」


「ハ、ハァ…そうですね…」


誰かに渡すって…誰に?


「気になる?」


日向さんの顔が近付いてきた


頷こうとした時、日向さんはファミレスの壁に掛かった時計に目をやった


「今日はもう遅いから、そろそろ出よう」