日向さんはコーヒーをテーブルの隅に置き、イラストを書くノートや鉛筆等をテーブルに出した


シュッシュッと音が鳴る


私はコーヒーを飲みながら、真っ白い紙の上で動く日向さんの指先を見ていた


綺麗な細長い指


爪も薄いピンク色で、大きめ


女の私でも羨ましいと思った


この指に触れられたい


まだ経験もないのに、そんな不埒なことを考えてしまう


「姫〜この辺りに花、描いた方がイイと思う?」


日向さんがイラストを描いているノートを私に向けた