「じゃーな。」

私が声をかけると、すぐ鈴ちゃんから離れて歩き出した。



「んじゃ、教室もどるか!」

え?

なんかテンション高いなぁ。


「うん。てか、なんでそんな上機嫌なん?」

「だってさ、美緒、今焼きもち焼いたやろ?」

ニヤニヤ笑う啓。



うわっ…お見通しかぁ。


恥ずかしくなってうつむく私のあごを持ち上げ、誰もいない階段の影でチューされた。


「なっ…!?」

「アホ。隙ありすぎや。」


という啓も顔は真っ赤。

学校のこんな場所でしちゃった…。


誰も見てないやんな?



2人して照れていると、ふいに階段の下の方から…



「好きです!前から萩原先輩を見てました。付き合ってください!!」

え…?


下の階から聞こえてきた可愛い女の子の声。


萩原…?

もしかして…南!?



ビックリした私達はその場からすぐに立ち去った。

走って教室に戻る。


「うわ…ビックリした!」

「ほんまなぁ…。あれ、俺等がおったら雰囲気ぶち壊すとこやったな。」


ほんと、バレなくてよかった…。

南も告白されたりするねんなぁ…。



「どうしたの?そんな息切らして。」

奈々が近寄ってきた。