「どこか都ちゃんが行きそうな場所…きゃっ」



私がキョロキョロと辺りを見回っていると、人にぶつかってしまった。




…いや、正確に言うと

ぶつかられた、だけど。



「今の女の方がよかったかもな…」


…へ?


2人組の男が私をチラチラ見て、何か言いながら
行ってしまった。





きもちわる…。





「おい美緒!大丈夫か?」



「あ、うん…」




啓が肩を支えてくれた。


その手が肩に触れてるだけで、さっきの気持ち悪さがふっ飛んだ。





すると聡くんが言った。


「この辺ああいう奴多いから、気を付けなよ。」



「ああいう奴?」

私は聞き返した。



「うん、そう。何でも思い通りにならなかったら、暴力振るう奴とか。」


…ガラ悪い。



「まぁ、絡まれないように気をつけてね」



「うん」



「そんなんは俺が守ったるや」



「きゃーーっ!!!」




啓が言い終わる前に誰かの叫び声が響いた。



「だーっ!うっせーな!今いい事言うとこやったのに!」




「啓、何があったか見に行こ」


「ん?あ、ああ」



「俺も気になる」



3人で聞こえた方に走っていった。