聡くんはそのあとも色々話をしてくれたが、その割りには余裕がなく、ずっとそわそわしながら都ちゃんを探していた。



私も必死になって走り回ったが、見つからなかった。



「はぁ…はぁ……、ね、…都ちゃん…なんでいないの?」


聡くんの思い付く場所には全くいなかったのだ。


そもそも、なんでこんな探し回ってんの?


誘拐っていう考え方はしないみたいやし…

聡くんの人柄だとすぐに警察に連絡しそうやのに…




ふと疑問を思い浮かべていると



「ミヤは逃げてるんだよ。」


…へ?


「に、逃げる…?だれから??」


「俺達から。」


「えぇっ!?何でっ!?!?」


「最近、モデルの仕事が少なくてさ…。そのわりに打ち合わせだとか何とか色々あって…サボりたがるんだ。」



…ああ。

なるほど、そういう子か。


「じゃあ、そんなのこんなに探しても見つけるとか不可能なんちゃうん?」


「でもミヤ、ほっといたら暴走するから…心配で。」


…暴走?



どんな子やねん。



私はますます都ちゃんが気になってしまった。



…こーなったら意地でも見つけ出してやりたい!!



「大丈夫!私が全力で探すから!!」