白いワイシャツ、照らす半月……夏の透き通った風に揺れる柔らかい髪。

『彼』はズボンのポケットに手を突っ込んで夜空を見上げていた。




やっぱり……ここにいた。



「――悠太」



私の気配に気が付いた悠太が、満面の笑みを浮かべて振り向いた。

勉強を教えてもらってる時の『よく出来ました』っていう笑顔。


喉の奥から涙が込みあがってきて、言葉を失ってしまった。


また、逢えた……。