でも、今のシュートは良かった!

『勝てるかも』

そう直感で感じた。


「いいぞーっっ! 陸!!! その調子ー!!」


すっかりメガホンのあとが付いてしまった口に再びメガホンを当てて叫ぶ。


「志津、気合入ってんなぁ。負けてられないな!」


そう言うと男子達は更に大きい声で叫びだす。梢子たちと森先生も負けじと叫ぶ。


「よしっ! いいぞーっ」


「りくちゃーんっっ」


声に気が付いた陸が走りながら笑ってこっちを見上げた。

陽に照らされて汗が光っている。

目が合って思わず照れ笑いしてしまった。