「家出をするなら場所は裏山だろう」

と悠太が行ったので、私と陸は即賛成した。


リュックにお菓子やジュースを詰めて、裏山へ向かう。

わくわくして裏山に突入したものの、夜の森は想像以上に暗くてじめじめしていて、普段は親しみを持てるセミや虫達の鳴き声も、死者たちのうめき声に聞こえた。

足を踏み入れた瞬間から、怖いと思ったけれど、悠太や陸の楽しそうな表情を見ると、“やっぱりやめよう”だなんていい出せなかった。


悠太が懐中電灯で前を照らして、その後ろに陸、私が続く。